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2019年度卒業に寄せて 経営実務科・日本ビジネス科の学生のみなさんへ

みなさん、ご卒業おめでとうございます。私も毎年卒業式(とその後の食事)を楽しみにして一生懸命やっているのですが、今年は非常に残念なことに、このような形でのご挨拶になってしまいました。

本来は13日にメッセージをお届けするべきでしたが、ここ数日、私自身が胃腸風邪で床に伏せており、遅くなりましたことをお詫びします。ようやく調子が戻ってきたところでこのような形で皆さんにささやかながら祝辞を述べたいと思います。

関わった授業数の多いクラスから順番とさせていただきますことをお許しください。

経営実務科・日本ビジネス科のみなさんへ

ご卒業おめでとうございます。今年はこのような形でのごあいさつになり残念に思います。それでも、皆さんを卒業生として送り出せる教員の一人として大変に誇らしく思っています。

留学生の皆さんは、例年だと2年掛けて表計算2級レベルが理解できれば良いかと思って目標設定していたところを1級レベルの内容を理解できるまでに成長してくれたこと、大変嬉しく、心強く思っています。検定合格はどうしてもハードルが高いですが、実際の仕事では1級レベルの内容を理解しているとかなり役立つと思いますので、検定の実績に関わらず今後も上手に表計算の技術を応用して取り組んでいってほしいと思います。

君たちの理解力の高さと、仲間で助け合っている姿はとても見ていて気持ちの良いものでした。私の存在が必要ないくらいのクラスでしたが、ある意味それは私にとっての理想的なクラスの姿でもあります。その前向きさ、問題解決力の高さは今後の人生でもきっと役に立つと思います。

経営実務科のみなさんは、私が手作りで作り上げている途上の科目であるにもかかわらず最後まで熱心に取り組んでくれただけでなく、社会人顔負けの非常に優秀なレポートや資料を残してくれました。その結果学校としてもウェブマーケティング系の科目が定着しつつあり、皆さんの学習成果が高く評価されています。それは教員である私自身がそれを自分の自信につなげる大きな柱になるほどのものです。色んな意味で、ありがとうございます。

授業の内容が難しいというのは色んな所から聞こえてきておりまして、例えば一方通行の講義形式ではどれだけ言葉を噛み砕いてみても時間ばかりかかるだけで学習効果が上がらない、という問題点がありました。結局アクティブ・ラーニング型式で解決するというやや荒っぽい方法を取りましたが、自分たちで調べたり、活発に質問するなどして情報を整理していく姿をみて、やってみてよかったと思っています。これを一つの伝統というか、文化にしていこうと思っています。

あえて難しい内容を必要以上に噛み砕かなかったのは、君たちがそれをあとでポンと乗り越えていきそうなポテンシャルを感じているからで、子供扱いしたくない、真剣にぶつかっていきたいという思いがあるからです。カリキュラムも年々調整しながらなので、まとまりにかけているという反省はありましたが、その断片からでもみなさんならどこか拾って利用してくれるのではないかと思います。

最後に

私の教育活動の目標は色々ありますが、そのなかでも「自分を軽く飛び越えていく教え子をたくさん出すこと」そして「卒業生と本気で仕事に関われるチャンスがある自分でいられること」の2つがあります。これは手抜きをしたら、逆方向に走ればよいだけになってしまう安易さも抱えているのですが、真面目にやって両立するからこそ意味のある目標なのです。

「先生超えちゃったし今更先生に相談することもないな」と思われないように、「先生超えちゃったけどそれでも先生の考えを聞いてみるか」と思ってもらえるように私も頑張ろうと思っています。

少子高齢化、さらに今回の騒動など、日本の近い未来は不安要素だらけですが、それでも我々は戦っていかなければならない運命にあります。大きな波に飲み込まれようともまた立ち上がるために、私が伝えてきた戦略の必要性を時々思い出してくれたら幸いです。

皆さんの将来が素晴らしいものでありますように。

2020年3月15日
大林正幸

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