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TwitterJPがやっちまった!日本青年会議所との協定からの炎上に我々は何を学ぶべきか

Twitterといえば、だれでも自由に140文字でつぶやくことができるSNSツールで、匿名と実名をユーザーが選択できる緩さが日本人にマッチしており、 趣味から企業の広報まであらゆる目的で広く使われています。そのため政治的な話題から「きのこの山たけのこの里論争」のようなネタまであらゆる議論が飛び交っているわけですが、今回はTwitterJapanがその議論の渦中となってしまいました。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/13/news055.html

Twitter「聞いていた運用と違う」 日本青年会議所の問題リツイートに苦言、「メディアリテラシー」めぐり炎上
2020年02月13日 07時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

TwitterJapanと日本青年会議所がリテラシー啓発を目的とした協定を締結

「リテラシーの理解やモラルを高めるのに役立つ情報をツイートしていきますので、皆さん是非フォロー&積極的に会話に参加してください」とのことですが、あっという間に非難の対象になってしまいました。

何が問題だったのか:日本青年会議所の不祥事や不適切発言アカウントの存在

日本青年会議所というのは、以前に「宇予くん」というツイッターアカウントを開設し、あからさまに不適切な発言を乱発し炎上しました。私もどちらかというと日本の国益を守るために必要な手段を講じるべきだと考える立場ですが、下記のようなツイートはさすがに同じ指向性を持ったと思われるとはなはだ迷惑でしかないです。

何だこれ。平成三十年一月八日のガイキチ朝日新聞。戦争での辛い記憶を書き綴り、だから憲法改正はダメと言いたげな頭の悪い記事。戦争なんて誰もしたくないど。戦争しないよう抑止力のため九条を改正するんだど。

http://archive.fo/C2TPF#selection-3635.0-3635.99

朝日新聞の論調や態度の是非はともかくとして、さすがに公益社団法人の運営するアカウントが「ガイキチ」呼ばわりするのはまずいんじゃ。。。

中国、韓国は自分たちを棚に上げて、日本だけに文句を言って来てるど。一言で言うとバカだど。中国は世界の嫌われ者。韓国は中国の舎弟。日本はこのバカ二国と国交断絶、もしくはミサイル爆撃したほうがいいど

http://archive.fo/qmIqC#selection-3635.0-3683.3

で、「戦争なんて誰もしたくないど」とタイピングしたその指で「ミサイル爆撃したほうがいいど」とのたまうのであります。どういう選定基準で担当者を選んだのか非常に気になるところではありますが、少なくとも組織の評判を大きく損なったことは間違いない。

https://www.jaycee.or.jp/2018/topic/01topicnotice/2243

お詫び | 公益社団法人日本青年会議所本会

さすがにこれはまずいとなったらしく、アカウントは閉鎖。謝罪文が掲載されたわけですが、
「 企画段階での投稿内容は、憲法改正に関する論点や歴史、愛国心など保守的なことを面白くつぶやき、拡散をさせるというものでした。しかし、実際に担当者から投稿されたのは、全て担当者の個人的見解である、関係ない機関・団体その他への誹謗中傷や品性を欠いた内容ばかりであり、当会の理念や運動の方向性とは著しく反するものです。 」
とのこと。 今回の協定についての回答書「Twitter Japan株式会社とのパートナーシップ協定について」によると「政治的に中立の立場である」とのことですが、これは完全に自己矛盾です。 「愛国心など保守的なことを面白くつぶやき」という露骨に政治的な思惑を持っていることを自ら告白するくだりを読むにつけ、本心では「パヨクに妨害工作された―」と思っている人もいるんじゃないかと勘繰りたくなります。普段はどちらかというとその「パヨク」からネトウヨ呼ばわりされる層からも批判されていると思いますけども。私もそのレッテル張りに巻き込まれることがあるしw

コンプライアンスやリテラシーに程遠い組織がリテラシー啓発というジョーク

で、このアカウントの問題だけだったらまだ「反省してまーす」でなんとかなるのかもしれないんですが、ツイッター上では「こんなリテラシー意識の低いところと組むとはどういうことなのか」とばかりに日本青年会議所の過去の不祥事や一部会員たちによる女性への人権軽視ともとれるような行動の数々、加入者に対するパワハラなどを指摘するツイートが次々と沸き上がり、炎上状態に。

あいちトリエンナーレ問題をはじめとして基本的に私は津田氏の主張とは相いれないし怒りすら覚える立場なんですが、これについては完全同意せざるを得ない。

JCが普段世間からどんな目で見られているかが可視化されてしまった

青年会議所が社会貢献活動や地域の町おこしとかイベントとか、いろいろとお骨折りされていることは私も多少なりとも知っていますが、あくまで是々非々です。ダメなもんはダメ、と言わなければならないことはあります。それらはすべてがネット情報ではなく、私自身が直接接点があったうえで思ったことです。

私もどういうわけか10年近く前に勧誘されたことがありますが、一人で個人事業やってる貧乏な人間をスカウトしないといけないようなものなのか疑問だったし、やってることを聞いたら忙しくなるだけで会費に見合うメリットが感じられない、というか、属性がそもそも自分には無理レベルで合わないということでお断りしました。その判断は正しかったと思っています。若手のフリーランサーや経営者でもこのようなカタマリレベルの価値観の分断はあると思われます。この辺はいろいろ言いたいことがありますが話がそれるので止めておきますw

とにかく、Twitterを見る限り、どうやら「JCのようなリテラシー意識の低い組織とTwitterJPが組むなんてどうかしてる」と思った人は私だけではないようです。

ちょっとググればわかることを調べなかったという落とし穴

TwitterJPによると、日本青年会議所からオファーがあって受け入れる形だったそうですが、これもさんざん指摘されているように、なぜ事前にネットでわかるレベルでも調べなかったのか、あるいは調べたにもかかわらず協定を結んでしまったのかということなんです。それこそリテラシー意識の問題です。TwitterというIT企業の花形がこれをやってしまったインパクトはでかい。すでに、「聞いていた運用と違う」らしいですが、今後のTwitterJapanの動向には注目しています。

主題に戻って、「このケースから何を学ぶか」なんだけど

パートナーシップを組むまえに、相手のことをよく調べましょう、の一言に尽きます。

JCはどうすればよかったのか

これまでの不祥事や炎上案件、その他批判の対象になっている体質や行動について包み隠さず自己批判し、時代に合わせたコンプライアンス意識を具体的にどうやって内外に示していくのかを可視化。そしてこれらの悪習を一掃するために行動していくプランを示すところからスタートすべきでした。過去に起こった問題の総括を示し、一連の取り組みを第三者から評価できる形にして「自省と自力更生」であることが伝われば、擁護意見も出てきてこういう炎上の仕方はしなかったと思います。そういう意見が出てきて激しいレスバトルにでもなっていれば賛否両論あるよね、という話になるんですが、今のところ目立った擁護意見は見かけないのです。

中の人なんか、下手したら、なんで炎上したんだろうね??くらいの認識じゃないかと思いますし、そもそも価値観が内外で分断されているので気づかないんだろうなと。その価値観の分断においても、それを認識したうえで、自分と人の違いを理解して、適切な表現の在り方、人との適切なかかわり方を考え、行動していくことがリテラシーなのではないでしょうか。我々が正しいのだからあなたもこうあるべきだ、という押し付けになってはいけません。絆!地元!感動!な人たちとネット民の間の壁がまさにこれです。

最後にツイッターで「青年会議所」と検索した結果を引用して終わります。

https://twitter.com/search?q=%E9%9D%92%E5%B9%B4%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E6%89%80&src=typed_query

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