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ウェブ制作会社潰す気ですか?と聞かれた話。いやいや、クライアントの利益を応援するのがウェブコンサルでしょっていう

仲のいいエンジニアと先日コーヒーを飲んでました。それで自然と業界の話題になり、不明瞭な管理費用とか、コンテンツを人質にとったクライアントに不利な契約が多くて困ってる人が多いよね、ということで話していて、こんなことを言われました。

「言ってることすごく正しいんですけど、それ、みんながそうしたらウェブ制作会社潰れますよね」

これ、結構衝撃的だったんです。まあ、ちゃんとやっているところっていつも死ぬほど忙しそうだしそういうところはそういう心配いらないと思いますけど。問題はいまいち新規案件とれないようなところでしょうね。

コンテンツとドメインを任せっきりだから管理費用がかさんでも対処できない

ウェブ制作会社(の一部)って管理費用とかPDF一枚追加するので2万とかとってないと潰れてしまうんか!!!って。いや、商売なんで、もちろん高く売れればそれでいいし、それに見合うサービスだとクライアントが納得していれば外野が口をはさむことじゃないんですが、往々にしてこちらにやってくる相談が、「なんもしてないのにランニングコストが高くて経営を圧迫している」というものなんです。

へたしたら10年くらい前の、ホームページビルダー感ある、業界でいうところのウェブ2.0以前のトレンドなところが毎月5万円くらい払い続けているけど一体どういう成果が上がっているか全くわからない、とにかくサーバはちゃんと稼働しているらしいけど、というケースがあるんです。それならもう無料ブログでやればいいのに位のレベルですが、とにかくコンテンツ自体も管理側の手にあり、どうにも身動きが取れない、ということなんです。普通に考えて、ドメインの管理の点でもクライアント側というのは不利な立場なんです。

で、そういうところでランニングコストを徴収していかないと成り立たないウェブ制作会社って本当にまじめにクライアントの利益を考えて共存共栄しようとしていますか?と私は問いたいですね。

そこで、「ウェブ屋を潰す気か」といわれても、それでつぶれるなら淘汰されるべきじゃないの、と思ってしまいますね。仕事してないんだもん。

アクセス解析の生データを秘匿するウェブコンサルタントがいっぱいいるらしい

たとえば私のところでも何社かグーグルアナリティクスによるアクセス解析を行っていて、そこから気づいたことを進言したり、データを見せながら打ち合わせをするわけですが、これはどうやら異端児のようですw

「えっ!?アナリティクスのデータ見せるんですか!?レポートじゃなくて?」

またまた衝撃を受けました。逆に、ほかの人は見せないんかい!!!って。そりゃ、都合の悪い数字はいっぱい出てくると思います。私がやっているところでも伸び悩んでいるところもあります。しかしはっきり言わなければなりません。

「ウェブで成果を出すのはコンサルではなく本人」

という原則があるじゃないですか。いいところも、悪いところもありのままに数字を見つめないと、改善案なんて生まれません。「これこれこういう問題があるからこう改善しようと思う」なんてことがクライアント側から上がってくるようなケースなら、もう半分はうまくいったようなもんです。でも現実は何がダメなのかどころか、今どういう状況なのかもわからないけどお金だけはかかっている、というケースが多いじゃないですか。

最後はその気になって、奮起しないといけないんです。アクションしないといけないんです。ほっといてどうにかなる次元なんてはるか先。ページビューが一日に0だったとしてそれを見せて怒られたりコンサル契約を切られたりなんてこと自体、どっかおかしいと思いませんか?その0を1にして、その先の道筋を立てて支援するのがウェブコンサルの仕事じゃないんですか?

都合よくデータを編集したレポートを作ってる暇があったらもっと親身に改善に向けて取り組まないと信義に反すると思います。極端な話、レポートなんか作ってる暇あったら今まさにリアルタイムのアナリティクスの画面を一緒に見ながら話をするべきなんですよ。

前から常々繰り返していますがうちではアナリティクスのアカウントはクライアントの名義のアカウントをメイン管理者にして、私はあくまでも閲覧者として紐付けされるように設定しています。つまりこれはクライアントがいつでも私を切り離してほかのコンサルに依頼することができる、ということを意味しています。お互いに信頼関係が構築されていれば、データを人質にとる必要なんかありません。

事実が現実だ by立川談志 へこむんじゃなくて、行動し続けることが大事です

例えばページビューがやたら増えても申込数がゼロだったら?想定した検索ワードでの表示順位がトップなのにページビューが伸びなかったら?ユーザー数が多いけどリピーターが極端に少なかったら?得られるデータは非常に多岐にわたりますが、逆に言えば、複数の要素を重ね合わせながら分析すれば、ページビューが増えた減ったの一喜一憂など意味がないことがわかります。

もちろん、私が制作したサイトで全然成果が出てないよ、ということになれば、そりゃ焦りますよ。でも、今のところ、強みを理解して、自分でコンテンツをしっかり練りこんでくれた会社のサイトはおおむね満足いく結果に結びついているようです。まだやれることはいっぱいあると思うけど、予算とかの兼ね合いもあるので、徐々にですね。

愛あるIT活用を中小零細企業や個人でも実現できることを証明したい

ウェブデザインだけじゃなくて、運用までということになると、情報の取捨選択は難しいですし、知らないというところに付け込まれる、というケースすら起こります。そしてウェブやITへのアレルギーが広がるという今の状況は、インターネットによって自分の人生をすごく助けられている私としては悲しいのです。私は事務所もないし、ストレスで会社を辞めてからずっと屈服した毎日を過ごしてきましたけど、その中でつたないなりに学んできたことが誰かのお役に立てていることに喜びを感じてますし、ネットで知り合った人たちにもずいぶん助けられてきました。

ウェブマーケティングは大企業のためだけのものではないんです。各種SNSも、スモールビジネスを支援するような取り組みを進めています。どうか、この便利なツールを自分のものにしてほしいと願います。

・・・

最後に彼に聞きました。

「俺、制作会社で働いたことないし、全部独学の雑草だけど、口が立つってだけで詐欺っぽくなってないか不安になるんだ。本当にこういう仕事やって大丈夫だろうかね」

「いやいや、大丈夫でしょ。そこまで語れて個人なのに実際に任されている人、あんまりいませんよ」

本当かどうか、よいしょなんじゃねーかなと思いつつ、いっちょ行動してみるか、と思った夜でした。

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